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交通事故

67歳の無職者につき605万3917円の逸失利益を認めた事案

事故当時67歳であった高齢の無職者について、脳梗塞を罹患後、事故時まで12年間に渡り無職であったことから、今後も就労の可能性がなく、また、評価すべき家事労働も存在しないため、逸失利益は認められないのではないかとして、被害者の逸失利益の存否が争われた事案があります(東京地裁平成23年9月16日判決)。

上記事案においては、裁判所は、被害者は、かつては機械部品を作成する仕事などに従事していたが、脳梗塞を罹患後、本件事故時まで約12年間に渡り無職であったこと、杖をつけば自力歩行が可能であり、ウィークデーには中途障害者地域活動センターの作業所に出かけて仕事をし、年に2回、各3万2000円の金員を支給されることもあったが、少なくとも本件事故の前年には月ごとに給与を受けたことはなかったことから、被害者には就労意欲がないとはいえないものの、稼働していない期間が長期間に渡ることや、就労の具体的な見通しがあった事実もうかがわれないことに照らすと、被害者が本件事故後に就労する可能性はさほど高くはなかったということができるとしつつも、本件事故と相当因果関係のある損害額の算定に当たっては、その基礎収入を平成19年賃金センサス産業別男子学歴計65歳以上平均賃金額374万6700円の5割、生活費控除率を50%、労働能力喪失期間を8年間(死亡時67歳。平均余命の約2分の1)とするのが公平の見地から相当であるとして、605万3917円の逸失利益を認めました。

なお、上記事案においては、逸失利益のほかに治療費・死亡慰謝料・遺族固有の慰謝料等も認められており、合計4857万8009円の支払いが認められています。

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